こんにちは、
よぴまるです。
黒澤明監督の傑作映画『生きる』(1952年)が、イギリスでリメイク版として製作されるそうです。
『生きる』は、定年間近の市役所市民課の課長渡邊勘治が、自分が胃がんとなり、余命いくばくもないことを知ります。
そこで、毎日生きているのか死んでいるかわからないように生きている自分の人生を見つめ直すことになります。
大金を卸して夜な夜な遊んでやろうと思ったり、もと部下の若い女性小田切とよを誘ったりしてみます。
でも、空しいだけ。
そして、とよにこれからどうしたらいいのかと泣きついていて、ふと気付いたのです。
そうだ、市民課に要望されている公園を作るために残りの人生を賭けようと。
その公園は小さなものですが、市民たちから強く要望されていたものです。でも、市役所ではたらい回しにして、一向に本気で取り上げたりしていませんでした。
そこで、渡邊勘治は、自分の残りの人生を賭けてこの公園を作ること捧げたのです。
『生きる』イギリスでリメイク
そんな映画『生きる』が、イギリスでリメイク版として製作されます。
イギリス版のタイトルが、『Living』。
まさに生きる、ですね。
舞台は、1952年のロンドン。
主人公は第二次世界大戦後の官僚制度の“歯車”として働く元軍人の公務員という設定だそうです。
そして彼は、単調な日常が続く中、自分の病を知り、この単調な生活の中に生きる意味を見出そうとして行くそうです。
主人公を演じるのは『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズや『名探偵ピカチュウ』(2019)のビル・ナイ。
『生きる』で渡邊勘治を演じた、志村喬が、まだ50歳前だったことを考えるとビル・ナイは、すでに70歳ですが、その辺はどう描かれているのでしょうか、興味深いです。
そして、もっと興味深いのが、脚本を担当するのが、2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ。
そしてイシグロ氏は、『生きる』のリメイクにあたって、
「(この作品は)毎日何時間も机や画面に向かっている──コロナ禍の現在、ますますそうなっている──私たちの大勢に、個人の努力が大きな物事にどう繋がるのかが見出しづらい私たちの大勢に届く物語だと信じています」と記してるそうです。
来年2021年の春の公開予定で、今から楽しみです。
ぜひ、黒澤明監督の傑作『生きる』を改めて観てください。
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本ページの情報は2020年10月時点のものです。
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