セミの自然誌と芭蕉の句

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こんにちは、
よぴまるです。

「閑さや岩にしみ入る蝉の声」は、松尾芭蕉が元禄2年5月27日に出羽国の立石寺で詠んだ句とされています。
現代の暦と場所に直すと1689年7月13日の山形市。
今から約340年前のことですね。
当然いまよりずっと豊かな自然だったでしょうから、温暖化もなく、現在の7月上旬に比べずっと清々しかったことと思います。

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芭蕉の句のセミの種類

さて、蝉好きの僕は、若い頃読んだ「セミの自然誌」中尾舜一著の中で、この芭蕉が詠んだ句の蝉の種類は何か?ということで今から約90年以上前に大論争があったことを知りました。

僕が初めてこの句に接した中学生の時、瞬時に連想したのはヒグラシです。
なんと言っても「しみ入る」わけですから、ヒグラシのもの哀しい鳴き声が似合います。
筆者の好きなセミの鳴き声のベスト3は、ヒグラシ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシです。
どちらかというと哀愁を感じさせるセミが好きですね。
逆に騒がしいセミ、代表的なのがクマゼミですが、こちらの鳴き声にはむしろ盛り上げられます。でも夏は大人しくしていたいですね。

話は戻りますが、筆者が瞬時に松尾芭蕉の句はヒグラシ!と思いましたが、1926年に歌人斎藤茂吉は、アブラゼミと断定して、雑誌に発表したところ大論争が起きました。
結局、岩波書店は、この件を話し合うため茂吉はじめ文人たちを集め論争を展開するため一席設けました。

結論は、時期的なことや句のイメージからニイニイゼミとなったそうです。
ニイニイゼミか。
句のイメージには合います。
親指の先ほどの小柄な蝉で、抜け殻がいつも土まみれ。初夏に涼やかにそして控えめに鳴り響く声は健気。
昨日、バイト先のあるセンター南のSC前で今年初めてニイニイゼミの鳴き声を聴きました。

さて、上記に上げた「セミの自然誌」は、もう30年前の本なので何と言っても情報が古いです。できたら最新の本でチェックしたいですね。

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