アルゲリッチ 札幌交響楽団とのプロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番

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こんにちは、
よぴまるです。

ふたつのエピソードから、最近札幌交響楽団の演奏録音を立て続けて聴いています。

ひとつめは、武満徹さんが、黒澤明監督の映画『乱』の音楽担当になった時の話。
黒澤監督は、映画に使う録音をロンドン交響楽団と考えていました。しかし、武満さんはそれに反対し、札幌交響楽団との録音を主張。結局黒澤監督が折れて、札響と録音。その演奏を聴いて、黒澤監督は大いに満足したそうです。

ふたつめは、ヤマザキマリさんのお母さまのリョウコさん。それまで神奈川県鵠沼のお嬢様として女子大を出て都内の会計事務所に勤務していました。そんなある日、札幌に新しいオーケストラが出来るという情報を得たのです。なんと、勝手に会計事務所を辞め、単身、縁も身寄りもない札幌にヴィオラ一丁抱えて向かったのでした。その時27歳。60年前の昭和30年代のことを思えば、まさに冒険以外の何物でもありません。
そしてリョウコさんは、札響の創設メンバーとなったのでした。

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アルゲリッチ&札響 プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番

タワーレコードの企画で、札響アーカイブシリーズとして貴重な音源がCD化されています。
その一枚が、なんと1970年のアルゲリッチ初来日時の録音。
アルゲリッチは、当時28歳ですが、既に世界的人気を誇るピアニストでした。
65年にショパン国際コンクールで第一位に輝き、抜群のテクニックと煌めく表現、高い音楽性は、素晴らしいものがありました。

そして1970年1月24日の第91回定期演奏会で、アルゲリッチとシュヴァルツ指揮の札響との共演が実現したのです。

曲は、アルゲリッチ得意のプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番。

まさに荒馬のようなアルゲリッチとの手に汗握る凄い演奏です。

プロコフィエフ: ピアノ協奏曲第3番; モーツァルト: 交響曲第35番「ハフナー」, 第38番「プラハ」<タワーレコード限定> マルタ・アルゲリッチ ペーター・シュヴァルツ 札幌交響楽団

1月15日東京文化会館を皮切りに、東京と横浜でソロ・コンサート開いたあと、1月24日には札幌で協奏曲のソリストとして登場することになりました。
アルゲリッチが最初に日本のオケと共演したのは、実は札響だったのです。それまでも世界的なソリストと幾多の共演をしてきた札響でも、当時でもスターであったアルゲリッチとの共演は、この時代を代表するハイライトと言ってよいでしょう。
演奏は、アルゲリッチの才気溢れる強烈なピアノとの対峙から始まり、徐々にぐいぐい引っ張られていく様は聴いていて感動します。最後に一体となった熱気とパワーは、一度聴いたら忘れられない体験と言えるでしょう。やはり凄い演奏です。
尚、ブックレット内には、「音楽の友」1972年1月号に掲載された、珍しいアルゲリッチの写真を入れました。恐らく1972年以来となる、貴重な写真です。

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